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「通所介護」と「宿泊サービス」の組み合わせ お泊りデイサービスの内容とメリット

シニア 介護
「通所介護」と「宿泊サービス」の組み合わせ お泊りデイサービスの内容とメリット

介護保険制度は2000年に開始され、介護をする際に専門家の手を借りることは珍しくなくなり、それに伴って介護保険サービスの利用者も増加の一途を辿っています。

特に、介護が必要な高齢者を施設に宿泊させ、日常の介護を行うショートステイサービスは介護者の負担軽減のために人気のサービスです。

そのため、利用者の希望が重なると予約が取れず、利用できない時も少なくありません。

そのニーズを満たすために、介護保険対象となる通所介護と介護保険対象外の宿泊サービスを組み合わせた「お泊りデイサービス」が登場しました。

今回は、その「お泊りデイサービス」の内容と併せてメリットを紹介していきます。

「お泊りデイサービス」の内容

2015年に整備された3つの基準
≪画像元:クーリエ

お泊りデイサービス」とは、日中に利用していた通所介護事業所にそのまま宿泊できるサービスのことです。

日中に利用する通所介護サービスには介護保険が適用されますが、宿泊サービス部分は介護保険の適用対象外となる施設です。

介護保険の適用除外施設であったため、以前は特段の規制はありませんでしたが、劣悪な環境の施設が増加したことにより2015年から一定の基準が設けられました。

居室の広さやしつらえ、1日の宿泊可能人数にも基準が設けられ、以前に比べて環境面が整ってきているサービスだと言えます。

介護に必要な用品(オムツ等)や洗濯、朝食や夕食の準備については、実費を支払うことで施設で行ってくれるところがほとんどです。

参照:福岡市役所「お泊まりデイサービスへの今後の対応

「お泊りデイサービス」のメリット

では、「お泊りデイサービス」を利用するメリットについて見ていきましょう。

1. 慣れた環境で過ごせる

最大のメリットは、慣れた環境で過ごせるということです。

特に認知症を発症している方の多くは環境の変化に敏感であり、利用するサービスが変わるごとに施設が変わることに強いストレスを感じる方もいます。

「お泊りデイサービス」は昼間に通う通所介護と宿泊に同一の施設を利用できるため、環境の変化に苦手意識を感じる方であっても安心感を得やすいというメリットがあります。

また、介護スタッフも通所介護と宿泊と共通している事業所が多いため、より安心できる環境であると言えます。

その他、複数の事業所と契約する手間も発生しないため、介護する家族にとっても手軽に利用できるというメリットがあります。

2. 介護にかかる費用を抑えられる可能性

デイサービスナビ
≪画像元:SMS

また、介護にかかる費用を抑えられる可能性があるということもメリットだと言えます。

「お泊りデイサービス」は、介護保険サービスの適用外の自費サービスなので宿泊にかかる料金を事業所が自由に設定できます。

宿泊にかかる費用には、事業所によって1泊数百円~数千円と大きく差が見られます

従って、料金設定の安い事業所を選択することで、介護にかかる費用を節約できる可能性があります

介護保険が適用されるサービスを多く使っている方の場合には、介護保険が適用される月々の限度額を超えてしまうこともあります。

介護保険の場合、限度額を超える自費での利用料金は高額になるので注意が必要です。

月々の限度額を超えてしまった場合には、超えた分の介護保険が適用されないため、結果的に「お泊りデイサービス」の利用よりもお金がかかってしまうことがあります。

どちらを選択したらよいのかが分からない場合には、事前に担当のケアマネジャーに相談しましょう。

ケアマネージャーは利用料金を試算できるため、利用料金など自分に合った介護サービスを選べます。

安心して利用できる身近な介護サービス

介護保険を活用したサービスの利用が困難という場合、介護者の家族の休息も取れずに要介護者と一緒に共倒れになってしまう可能性もあります。

介護保険外のサービスではありますが、「お泊りデイサービス」は安心して利用できる身近な介護サービスになりつつあります。

現在、介護保険適用のショートステイが利用しづらい方や今後自宅での介護を継続していく方は、ぜひ「お泊りデイサービス」も選択肢に加えてください。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)

《佐々木 政子》
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執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子 佐々木 政子

ケアマネージャーを7年経験して、現在は現役で老人ホームの施設長を務める介護のプロです。女性ならではの目線も入れながら、介護に悩み困り不安を持つ皆さまにお役立ち情報を提供していきたいと思います。我が家の親も要介護者です。同じ目線で不安と戦っていきましょう! 寄稿者にメッセージを送る

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